国有地との境界を確定させる方法

国有地との境界があいまいな場合、訴訟で解決する場合には、公法上の境界が問題となっているのであれば境界確定の訴えを、所有権の範囲についての争いであれば、所有権の確認の訴えをすることになります。しかし、国有地の場合は、行政的な手続きで解決する方法もありえます。

 なお、土地の境界線の紛争に関して、当事務所が活動した場合の弁護士費用は土地の境界線の争いに関する弁護士費用(境界確定)のページをご覧ください。

 

1 境界確定の訴え・所有権の確認の訴え

     裁判手続きによるものであり、その判断の効力は他の手続きに優先し、最終的な解決の方法です。後日、紛争の蒸し返しが起こる可能性を低くしたいのであれば、裁判上の手続きを使用するのがいいでしょう。 

2 筆界特定制度

     公法上の境界の争いの解決手段の一つです。国有地や地方自治体の土地との境界の争いでも使うことができます。ただし、あくまでも筆界特定登記官の認識を示すもので、新たに境界を形成するわけではなく、その判断でもまとまらなければ訴訟を行うことになります。 

3 境界確定の協議  

行政上の手続きです。この手続きの対象になるのは、所有権の範囲という私法上の境界です。国有地の管理者である当該国有地を所管する各省各庁の長と協議により、境界を確定します(国有財産法31条の3第1項)。なお、国有財産は、行政財産と普通財産に分類され、その管理は、普通財産であれば財務大臣が行い、行政財産は各省庁の長が行います。

4 境界の決定

     境界確定の協議ができない場合に、使用されることのある行政上の手続きです。土地所有権の範囲である私法上の境界を対象とします。国有地を所管する各省庁の長が、国有地に隣接する土地が所在する市役所の職員の立会いを求めて調査し、国有財産地方審議会に諮問して、その意見に基づいて境界を決定します(国有財産法31条の4)。決定は、通知・公告され、隣接地の所有者が一定の期間内に異議を出せば、決定の効力が生じることはありません。(弁護士中村友彦)