中小企業金融円滑化法終了後の出口戦略

1.中小企業金融円滑化法とは何だったのか?

金融円滑化法が本年3月31日をもって終了しました。

金融円滑化法とは平成21年に制定・施行された法律で、正式名称は「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律」といいます。当初は平成23年3月31日までの時限立法でしたが、平成24年3月31日まで延長され、更に平成25年3月31日まで再延長されました。再々延長はされず、4月から企業の倒産が激増するのではないかと危惧されています。

それでは金融円滑化法とはいったいどのような法律だったのでしょうか?

一言でいうと「金融機関は、中小企業又は住宅ローンの借り手から申込があった場合には、貸付条件の変更等を行うよう努める」というものです。つまり、金融機関は中小企業などからリスケ(リスケジュール)などの申込があれば、これに応じるよう努力しなければならないというものです。努力義務とされてはいるものの、金融機関は実施状況と体制整備状況等の開示、実施状況の当局への報告が義務付けられ、虚偽報告には罰則が定められたため、半ば強制されたものでした。

その結果、平成24年9月末迄で、中小企業からのリスケの申込は約370万件に対し実行率は97.4%にのぼっています。リスケを行った中小企業は40万社~50万社程あると推測されており、全国の約470万社の中小企業のうち約1割もの企業がリスケを行っていることになります。

2.金融円滑化法終了後の政府の出口戦略

政府は、平成24年4月20日、「中小企業金融円滑化法の最終延長を踏まえた中小企業の経営支援のための政策パッケージ」を公表しています。ここでは、中小企業の事業再生・業種転換等の支援の実効性を高めるための施策として次のことが求められています。

  1. 金融機関によるコンサルティング機能の一層の発揮
  2. 企業再生支援機構及び中小企業再生支援協議会の機能及び連携の強化
  3. その他経営改善・事業再生支援の環境整備

上記1で、金融機関による支援の対象となる中小企業は「自助努力による経営改善や抜本的な事業再生・業種転換・事業承継による経営改善が見込まれる中小企業」であり、これが見込まれない中小企業に対しては金融機関の応対も厳しくなるものと予想されています。