特定調停

1.特定調停とは?

特定調停とは、このままでは返済を続けていくのが難しい場合に、返済方法(返済額、回数)等について、債権者と話し合って、生活や事業の立て直しなど経済的な立て直しを図るための手続きです。個人・法人を問わず使え、民事調停の特例です。原則として、債権者の住所地を管轄する簡易裁判所に申し立てます。基本的に利息制限法の上限金利による引き直し計算がされ、減額された元本をもとに、3年程度を目安に分割して返済していくことになります。

民間から選ばれた調停委員が関与し、合意に向けた調整をしてくれますが、合意に至らない場合でも、裁判所は、調停委員会の意見を聞き、調停の結果から相当と考えられるときに「調停に代わる決定」を出すことができます。

2.特定調停のメリット

  1. 通常の民事調停と異なり、民事執行手続を無担保で停止できることがあります。ただし、あくまで裁判所の裁量によるもので、必ず停止できるというものではありません。

  2. 通常の民事調停と異なり、調停委員会が貸金業者等に対して取引履歴の開示を求めることができ、貸金業者等がこれを拒んだ場合、10万円以下の過料の制裁があることもあります。

  3. 手続きの利用の要件について、自己破産と異なり、支払い不能の状態である必要はなく、支払い不能の状態になるおそれがあることで足ります。借金の使途がどのようなものであったかも、原則問われることはありません。

  4. 破産者とはならず、財産を手放す必要はありません。

3.特定調停のデメリット

  1. あくまでも合意に基づく解決なので、債権者が拒めばどうしようもありません。

  2. 調停調書が作成されますので、返済が滞った場合、債権者は債務者の財産を差し押さえることが可能になります。

  3. 自己破産のように借金が免責されることはありません。

4.特定調停の流れ

おおよそ以下のような流れになります。

特定調停の申立

調停の期日に出頭

合意         不合意

↓          ↓    ↓

調停成立  調停に代わる決定  調停不成立

↓      ↓   ↓    ↓

↓     異議なし 異議あり ↓

↓      ↓   ↓    ↓

調停調書作成 確定  調停終了 ↓

↓      ↓        ↓

合意または決定に基づく返済  他の手続きの利用を検討